涙は大きく分けると、「基礎分泌」の涙と、感情や刺激による涙の2種類ある。このうち基礎分泌の涙は、ヒトが起きている間は常に流され、目の表面を覆っている。量にすると1年間に約350.4mlで、一般的な缶(350ml)1本分となる。
基礎分泌の涙は、目の表面を乾燥から守る涙で、まばたきや大きなあくびをした時に出る。また、寝ているときはほとんど流れない。その量は1分間に約0.001mlで、1日に16時間起きているとすると、1日に流す基礎分泌の涙は単純計算で約0.96ml、年間にすると約350.4mlとなる。
一方、感情や刺激による涙は、これとは無関係に流れる。体内の水分は3%失われると、激しい喉の渇きや食欲不振などの症状が現れるため注意が必要だ。
成人の体は体重の約60%が水分でできている。ゆえに、体重50kgの人は、体内の30リットルが水分で、約1リットルの涙を流すと症状が現れる。
さらに、体内の水分が4~5%失われると頭痛やめまいなどの脱水症状が現れ、10%になると死に至る可能性もある。涙が止まらないときは、瞳を閉じ誰かをまぶたの裏に想い描けば、症状が現れることなく、強くなれるかもしれない。