ガリレオは1590年、ピサの斜塔の上から大小2種類の球を同時に落とし、同時に着地することを見せた人物として知られているが、この故事は誤りである。
故事は、ガリレオの弟子、ヴィンチェンツォ・ヴィヴィアーニの創作であり、実際は行われていないとされている。
一方、オランダのシモン・ステヴィンは1585年、2つの鉛の球を使った類似の実験を行っている。ガリレオの故事は、これと混同して伝わったともされている。
ガリレオが実際に行った実験は、同じ大きさで重量が異なる球を斜めに置いたレールの上に置き、転がすというもの。実験の様子が描かれた絵画も残っている。