トートバッグはもともと氷を入れるためのものだった

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 丈夫なキャンバス地で、口が広く大容量で実用的な「トートバッグ」。もともとは氷を運ぶものとして考案された。

 発売された1944年当時は電気冷蔵庫がまだ普及しておらず、食べ物や飲み物は木製の箱に氷を入れて保存していた。だが、氷は重く、滑りやすく、持ちにくいため、運ぶときに苦労した。そこで、氷を運びやすくために、丈夫で口の広いデザインのバッグが生み出された。

 考案したのはアメリカのアウトドア用品メーカー、L・L・ビーン社。「氷を運ぶバッグ」という意味の「Bean's Ice Carrier」という名前で発売された。似たような形状のバッグは、氷を運ぶバッグであることから、「運ぶ」を意味する英語の俗語「トート」を付けて「トートバッグ」と呼ばれるようになった。