国際標準化機構は、紅茶の淹れ方の国際標準規格も定めている。
紅茶の淹れ方について定めた「ISO 3103」によると、その内容はポットの大きさから茶葉の量、抽出時間など多岐にわたる。
ポットについては「白磁器または上薬を使用した陶器製で、縁は一部が鋸歯状」「最大許容量310±8mlの大きいポットを使う場合は蓋を除く重量が200±10g、150±4mlの小さいポットを使う場合は同118±10gのもの」と規程。
ポットの蓋は「周囲がポットの内側へ多少入り込んでいるもの」「適当に隙間があるか小さく穴が開いているものが望ましい」としている。
また、使用する茶葉は「液体100mlにつき2g±2%」で、お湯は「口から4~6mmの範囲で満たす」。茶葉の抽出時間は「6分間」で、「蓋を載せたままカップへ注ぎ、蓋を裏返して抽出された茶葉をそこに移す」と細かく決められている。
一方、カップについては「白磁器または上薬を使用した陶器製のもの」で「最大許容量380mlの大きいカップを使う場合は重量200±20g、200mlの小さいカップを使う場合は同105±10g」と規定。
カップに注ぐ際は、成分無調整のミルクを「大きいポットなら5ml、小さいポットなら2.5ml」注いだ上で、「液体温度が65~80℃であることが望ましい」としている。
紅茶を淹れるための適切な方法というよりも、科学的な試験で使う際の紅茶の調整法という側面から見た規格。収穫期ごとに行われるブレンド茶の味の検査などに用いられている。