オートレースで、出場した選手8人全員の苗字が田中というレースが行われたことがある。
その名も「田中選抜」。飯塚オートレース場(福岡県)でのダブルマイルサービスの始動を記念した企画レースの一つで、2009年2月17日、同レース場の第9レースとして行われた。
開催期間に田中姓の選手が大勢集まることに気づいた関係者が、田中姓の選手をまとめて出場させてしまえば面白いのではないかと思いつきで発言したのがきっかけだという。
出場選手は、1番車から順に、田中耕三(船橋、ハンデ40)、田中正樹(飯塚、同40)、田中進(飯塚、同40)、田中泰彦(山陽、同30)、田中哲(伊勢崎、同30)、田中雅文(船橋、同10)、田中竜二(浜松、同10)、田中悦郎(浜松、同0)と全員田中姓。
飯塚オートチャンネルの中継番組では、解説の松田英之さんが「1着は田中を買えば良い」「1、2、3着は田中」と豪語する一幕もあった。
レースは最終周回の最終コーナーで波乱の展開を迎えた。先頭を走っていた4番車に代わり5番車が先頭になった直後、4、5番の両車が接触。5番車の田中選手が転倒し、後ろを走っていた3番車の田中選手も巻き込まれ転倒した。4番車の田中選手は5番車の田中選手に対する競争妨害の疑いで審議対象となったが、失格にならず、レースは確定した。
結果は、1着は1番車の田中選手、2着は4番車の田中選手、3着は2番車の田中選手。2連単の1-4は85.6倍、3連単の1-4-2は814.0倍と高配当。松田さんは万車券を見事に言い当てた。